建設工学専攻とは



建設工学専攻では、国土・都市・まちの生活空間や社会基盤を建設・管理して,良質な環境を持続させていくための技術や制度を修得し,さらには高度な管理能力を身に付けることを目指して教育・研究を行っています.本専攻は,工学部の土木工学科,建築学科,建築工学科,システム理工学部の環境システム学科,及びデザイン工学部のデザイン工学科建築・空間デザイン領域の合計5学科を基盤に構成され,社会が必要とする環境が大きく変わりつつある中で,創造力を活かし,技術と社会の関係を強く意識した大学院生を育成することを教育目標としています.

本専攻の教育・研究部門には,建築計画,建築設計,建築史,都市計画から成る「デザイン・プランニング系」と、建築環境設備,建築構造,生産工学,社会基盤施設,地域・環境計画から成る「エンジニアリング系」の2系統があります.また,専門分野の高度化に応じた応用分野の講義の拡充及び各研究室の枠を越えて,大学院生と教員が共同作業する演習(デザインワークショップとプランニングワークショップなど),フランス,ロシア,イタリア,韓国など海外の提携校を含む他大学との交流プロジェクトを毎年活発に行っています.本専攻を修了した学生の進路は,建設分野を中心として,設計事務所,建設業,技術研究所,コンサルタント,ディベロッパー,公務員の他,最近では環境系シンクタンク,市民活動のNPO,コミュニティ・ビジネスの起業などの新分野にも広がりつつあります.



3つのポリシー

アドミッションポリシー

  • 本専攻は国土から地域,都市,建築に至る,人間の生活環境の形成に携わる技術者養成のための教育・研究指導を行なう.各学科での学部専門教育を基盤として,更に技術の対象となる社会への広い視野と専門諸分野への深い知識,技術,知見への意欲を併せもつ学生を求める. 建設工学専攻が意図する院生の将来養成イメージとは,大きな括りでは,以下のような三分野に分けられ,更に細かい研究指導体制に分けられる.
    • 建築や都市関連の設計や計画などに従事する技術者,建築史関連の調査研究者あるいは古建築の修復,保全などの作業に従事する技術者.
    • 建築や都市の構造,環境,生産関連の設計や計画,研究などに従事する技術者.
    • 土木工学及び都市計画関連の設計や計画,研究などに従事する技術者.
  • これらの分野に即して入試からカリキュラム,そして修士論文までのポリシーとシステムが構築されている.専攻に所属する四学科一コースの教員は,専攻では学部での括りを超えた横断的な部門,研究指導に分かれており,入学後の履修もこの括りに基づいて構成されている.
  • 【国際性と専門性】
    本学が力を入れている国際化のためには,広い視野と同時に語学力も求められ,それに対応した履修体制も設けられている.

カリキュラムポリシー

  • アドミッションポリシー,ディプロマポリシー,教育研究上の目的に沿って,本専攻では以下のような能力を習得させることを目標にカリキュラムを設計している.
  • 習得する能力
  • A) 建設工学が対象とする建築物や土木構造物,自然,社会からなる総合システムを自然科学と社会科学に基づいて扱うことができる.

    B) 国土,都市やまち,建築などの背景となる歴史,風土,習慣,芸術や国際情勢などの 知識を習得し,将来に続く豊かな人間文化の創造に役立たせることができる.

    C) 人と環境の関係の正しい理解のもと,都市・建築・土木を取り巻く種々の環境要因を的確に分析し, 持続可能な社会づくりと新しい都市・建築・土木環境システムの実現に貢献することができる.

    D) 専門とする分野の専門知識を体系的に習得し,問題解決に応用することができる.

    E) 人や社会が満足できる国土,都市,まち,建築を実現するために,条件や課題を 発見・整理・分析し,合理的な解決方法を示すことができる.

    F) 建設技術の基礎的な数理的知識を応用して,建築・土木の科学的な側面を 高度に把握することができる.

    G) 記述や討議,プレゼンテーションなどを通して,自らの意見を他者に論理的に伝え, さらに,高度な議論ができる.

    H) PBLの実践を通して他者理解や他者と協働した課題への取り組み方を身につけ, グローバル化に対応した社会貢献ができる.

    I) 建築物や土木構造物が人,社会,環境に及ぼす影響を考え,建築・土木に携わる責任と役割を理解し,技術者倫理を遵守することができる.

ディプロマポリシー

  • 大学院修士課程では,各研究室の研究指導で12単位,残り18単位を,指導教員の科目を中心とする専門科目と,それと関連しながら横断性をもつ専門関連科目で履修すれば,修士課程の修了与件を満たす.専攻の履修モデルはこの与件を満たすように設計がなされている.分野によってバランスは異なるが,総合的に学生の関心に沿った選択の幅が保証され,かつ全院生に向けた「建設工学基礎」も開講される.
  • 修士論文
    修士論文では,指導教員である主査に加えて二人の副査による指導が行われる.副査は,横断性の強い研究の場合は,他専攻教員も可能とする.研究の中間の時期には,これら三人の教員により中間審査を行うが,これは予備段階に行われる方向性の確認と,その後に行われる中間審査報告書の二段階からなる.この報告書は指導教員が保存し,学生に周知させる.学生はそこで行われた指導に対してその後の方針を記した報告書を提出,各教員の合意を得なければならない.最終提出に際しては,主査及び副査による最終的な審査書が提出され,修士の資格に相応しいかどうかの判定が行われ,最終的には専攻会議で審議され修了が確定する.